
Japanese Dictionary
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しんら‐ばんしょう〔‐バンシヤウ〕【森羅万象】
読み方:しんらばんしょう
宇宙に存在する一切のもの。あらゆる事物・現象。しんらまんぞう。
[補説]人名別項。→森羅万象
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新語時事用語辞典
森羅万象
読み方:しんらばんしょう
「森羅万象」とは、「あらゆる物事・この世の一切・すべて・宇宙全体のすべての存在や現象」を意味する言葉である。政治の分野などで「各分野を包括し網羅する」くらいの意味で用いられることもある。
森羅万象の「森羅」は、「樹木の無数の連なり」のことであり、転じて「世界に存在するあらゆる物事」を意味する語。そして「万象」は、「さまざまな姿かたち」のことであり、転じて「あらゆる存在・物事」を意味する語である。つまり「森羅」と「万象」は同義語のようなものである。
「森羅万象」の読み方は基本的に「しんらばんしょう」である。「-まんぞう」と読む場合もあるが一般的ではない。
「森羅万象」の語源(出典)は、仏典の「法句経(ほっくぎょう)」とされる。もともとは仏教の用語であり概念である。
(2022年12月1日更新)
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実用日本語表現辞典
森羅万象
読み方:しんらばんしょう
森羅万象とは、宇宙や自然界の全ての存在や現象を指す言葉である。この語は、古代中国の哲学思想である陰陽五行説から派生したもので、森羅とは「全てを包み込む」という意味、万象とは「無数の事象」を意味する。森羅万象は、生物から無生物、自然現象から人間の行動まで、全てを包括する概念である。また、森羅万象は、物事を一部分だけでなく全体として捉え、全体の中の一部分が全体に影響を及ぼし、全体が一部分に影響を及ぼすという相互依存の関係を示す言葉としても用いられる。例えば、生態系の中で生物が相互に影響を及ぼし合う様子や、社会全体が個々の人々の行動に影響を及ぼし、その行動が社会全体に影響を及ぼす様子を表す際にも使われる。
(2023年8月22日更新)
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森羅万象
読み方:しんらばんしょう・しんらばんぞう・しんらまんぞう
「森羅万象」とは、あらゆる物事のことを意味する表現である。「森羅万象」とは・「森羅万象」の意味
「森羅万象」とは、あらゆる物事、宇宙に存在するすべての物事や現象、この世の一切などといった意味合いを持つ四字熟語である。この言葉は、「森羅」と「万象」という二つの言葉で構成されている。「森羅」は、生い茂った樹木が無限に並ぶ様子を表している。また、「万象」は、万物やあらゆる現象を指す言葉だ。万物とは、宇宙間に存在するすべてのもののことである。なお、ここで言う「宇宙」とは、いわゆる宇宙空間だけでなく、あらゆる存在物を包み入れる無限の空間や時間の広がりを指している。「森羅万象」は、もともとは仏教における用語であり、概念でもある。そこから転じて、日常でも使われるようになった。
類語としては、「一切合切(いっさいがっさい)」や「有象無象(うぞうむぞう)」などが挙げられる。「一切合切」は、何もかも残らずすべてという意味の言葉である。また、「有象無象」は無形有形問わず、この世にあるあらゆるものというニュアンスを持つ四字熟語として知られている。一方、対義語としては、「色即是空(しきそくぜくう)」や「一切皆空(いっさいかいくう)」などが当てはまる。存在するあらゆる物事や現象は、すべて空(くう)だという意味合いの四字熟語である。
仏教用語の中には、森羅万象だけでなく、宇宙や哲学に関連する四字熟語が少なくない。例えば、「因果応報」という言葉が挙げられる。これは、よい行いをすればよい報いがあるが、悪い行いをすれば必ず悪い報いがあるという意味の仏教用語である。どんなことにも必ず原因があるという考え方で、基本的には、悪い方に使われることが多い。「森羅万象」の読み方「森羅万象」の読み方は、「しんらばんしょう」である。また、「しんらばんぞう」や「しんらまんぞう」と読まれることもある。「森羅万象」の語源・由来語源は、仏教の「法句経」である。これは、仏典のひとつで、仏教の教えを短い詩節の形で伝えた、韻文のみで構成されている経典だ。この中で、「森羅及萬象」という言葉が出てきており、由来だとされている。また、イエズス会の宣教師によって作られた「日葡辞書」の中にもこの言葉が掲載されており、これによって日本にも広まっていたと言われている。しかしそれ以前に、豊臣秀吉がインドの副王へ送った書簡の中にも「森羅万象一心を出ず」という言葉が出てきており、「日葡辞書」よりも前からあったとみられている。「森羅万象」の熟語・言い回し森羅万象チョコとは
2005年にバンダイより発売されたカード付玩具のことである。第一弾は、全部で30種類あり、パッケージの中にはウエハースにチョコを挟んだ長方形のお菓子と、キャラクターイラストが描かれたプラスチックカード1枚が入っている。カードに描かれているキャラクターのデザインや、その独特な世界観は話題を呼び、子供だけでなく大人の間でも人気を集めた。なお、キャラクターのデザインは原川光博が手掛けている。2019年の夏をもって、このシリーズの完結が発表された。
森羅万象のことわりとは
「物」が視点となったショートストーリーを、短編集としてまとめた小説のタイトルである。作者は、若奈。「森羅万象」の使い方・例文「森羅万象」を用いた例文は、下記の通りである。
・君が悩んでいたことは、森羅万象の考え方からすると、とても小さいことだ。
・森羅万象に思いをはせると、自分の小ささがよく分かる。
・森羅万象のどれに関しても、決して特別扱いすることはない。
・森羅万象との出会いは、人を成長させてくれる。
・彼女はとても好奇心が強く、森羅万象に興味が湧くようだ。
・森羅万象というとてもスケールの大きな考え方は、彼を強くさせた。
・彼はいつも森羅万象を考えて行動するから、まわりの人が幸せになれる。
・曼陀羅は、森羅万象を表現した絵画として知られている。
・どこまでも広がる青い空を見上げていたら、森羅万象を感じられた気がする。
・嫌なことがあった時は、森羅万象を思い浮かべるとよい。
(2023年2月2日更新)
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森羅万象
読み方:しんらばんしょう
森羅万象とは森羅万象は、存在するすべてのものを指す語句である。この世にある万物と事象を表現する際に使用する。森羅万象は森羅と万象が組み合わさっているのが特徴だ。森羅は樹木が連なって生い茂るさまの意で、無数に並んでいる様子を表す言葉だ。また森羅自体も天地の間に存在するあらゆるものという意味を持ち合わせている。万象は、様々な形、形のあるすべての物という意味だ。森羅万象の由来・語源森羅万象は、仏典である「法句経(ほっくきょう)」に由来しているのがポイントだ。森羅万象はもともと仏教に由来する言葉である。法句経には「参羅及万像、一法之所レ印」と書かれている。万象は「ばんしょう」と読まれるのが一般的だが、「ばんぞう」や「まんぞう」と読まれることもある。またキリスト教徒であるイエズス会の「日葡辞書」にも使用され、「御主デウス森羅万象ヲツクリタマウ」とも記されている。森羅万象の語の使い方や例文森羅万象は、この世に存在する一切のものを表現する際に使用する。例文としては「非常に嬉しく、森羅万象のすべての物に感謝したい」や「森羅万象に想いを馳せれば、自分の悩みなど小さなことだと気づくだろう」といった使い方をする。スケールの大きな言葉なので多用すると、逆に真実味が薄れることがあるので注意したい。同じく使いどころを間違えると大げさで、仰々しくなってしまうこともあるため、その点にも注意が必要だ。森羅万象の類語と使い分け方森羅万象の類語には有象無象・天地万物・一切合切などが挙げられる。有象無象は形ある物と形のない物すべてを意味する。しかし、有象無象には数が多いだけで役に立たない人や物に対して使用されるケースが多く、ややネガティブなニュアンスがある。そのため肯定的なニュアンスで使用されることが多い森羅万象とは、しっかりとした使い分けが必要だ。天地万物は森羅万象と同じく「天地の間に存在するすべての物」を表す際に使用する。天地万物は森羅万象に最も意味が近く、置きかえることが可能な言葉である。一切合切は「ありとあらゆるものすべて」の意を持つ語句だ。「残らずすべて」という意味を持つ一切と合切の二つの言葉が組み合わさっている。このように同じ意味の言葉を重ねることで、より意味を強調しているのが特徴だ。語句の印象として一切合切は、細かいことに構わずなんでも全部といったニュアンスを含むので、やや乱暴な印象もある。森羅万象の英語森羅万象を英語で表現すると、everythingが適している。everythingは「すべてのもの」「あらゆるもの」をあらわす単語だ。
(2021年9月13日更新)
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森羅万象
読み方:しんらばんしょう
森羅万象とは、森羅万象の意味
森羅万象とは、宇宙に数限りなく存在する、ありとあらゆる物事や現象のこと。すなわち、この世に存在するすべてのことを意味する。
森羅万象の語源森羅万象の語源は、言葉の成り立ちからひもとける。森羅万象は「森羅」「万象」の2つの言葉で成り立っている。「森羅」は「たくさんの樹木が茂って並ぶさま」を表すのが原義であり、転じて「数限りなく並ぶ連なるもの」の意となり、さらに「万物」の意を表すようになった。「万象」はすべての形あるものの意で、転じて「あらゆる現象」を表す。「万象」は「ばんぞう」「まんぞう」とも読み、鎌倉時代では「しんらまんぞう」という読み方が一般的だった。「森羅」「万象」どちらも「あらゆるもの」「あらゆる現象」という同じような意味を持つ類語で形成された四字熟語である。森羅万象は「法句経(ほっくきょう)」という仏典に由来する。
森羅万象の英語表現森羅万象を英語で表現すると、all things in the universe(宇宙にあるすべてのもの)やall nature(すべての自然のもの)が当てはまる。all things in the universeにおけるuniverseは宇宙という意味を表し、森羅万象の意味に含まれる宇宙を示す言葉として適当である。all以外にも、everythingという単語も森羅万象の「すべて」「あらゆる」という意に沿った単語である。everythingin the world(世界中のすべてのもの)もしくは everythingin the universe(宇宙のすべてのもの)という表現が森羅万象を表す。形式ばった表現では、nature(自然)と表現されることもある。森羅万象の解釈により英訳の表現も異なり、それぞれに応じた表現が当てはめられる。
森羅万象の類義語森羅万象の類義語には、「有象無象」「一切合切」「諸事万端」「天地万物」がある。有象無象は「有形無形のすべて」を意味し、森羅万象と共通の意味を持つ。ただし、同時に有象無象は、「数は多いが、雑多なくだらない人や物」という人や物をおとしめる否定的なニュアンスを含む意味での使い方が多い。森羅万象にはこうした否定的なニュアンスはないため、森羅万象の類語として使用する際はどういった文脈で使用されているのか吟味する必要がある。
一切合切は、「何もかもすべて」を意味する。「一切」「合切」ともに「残らずみな」を意味し、同意の言葉を重ね意味を強めた四字熟語である。森羅万象と同じくあらゆるもの全てを意味するが、森羅万象はより世の中を広く、大きくとらえる場合に使用されることが多く、特に科学や宗教、哲学の分野でよく使われる。一切合切の場合は何もかも残らずすべて、という意味から「何でもかんでも」といった意味が際立ち、節操のない印象も与える。
諸事万端は「さまざまな事柄すべて」という意味を持つ四字熟語である。言葉の意味としては森羅万象と同じだが、用法において諸事万端は「整える」という言葉が続くことが多く、主に事前の準備を抜かりなく行う意味が強い。天地万物は「天と地の間にあるすべて」を意味する。森羅万象は、人間の手の届かない部分にまで及ぶこの世のすべて、という神や宗教的な概念も含むことが多く、こうした意味における類語として、天地万物は最も意味が近いものである。
森羅万象の語を使った例文、使用例
大学では自然科学を学び、この世の森羅万象の謎を解き明かしたい草花の色の移ろいや風の匂いさえ変化する季節の移ろいに、森羅万象を肌で感じる思いがする宇宙の森羅万象に思いをはせると、自分の悩みがなんて小さなことなんだろうと気づかされる日本では八百万の神がいると言われている通り、森羅万象に神が宿ると考えられている悩みすぎると森羅万象ことごとくその悩みに関係しているように感じられる
例文を見ても分かるように、森羅万象は自然や科学、宗教や思想との親和性が高い。「この世のあらゆるものすべて」という意味に加え、「目に見えるものも目に見えないものもこの世にはある」という神秘的な意味合いも含まれていることが分かる。
(2020年4月28日更新)
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しんら‐ばんしょう〔‐バンシヤウ〕【森羅万象】
読み方:しんらばんしょう
[1754〜1809]江戸後期の狂歌師・戯作者・医師。江戸の人。本名、森島中良、のち桂川甫斎。通称、甫粲(ほさん)。狂号、竹杖為軽(たけづえのすがる)。平賀源内の門人で、2世 風来山人と称した。洒落本「田舎芝居」など。しんらまんぞう。
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しんら‐まんぞう〔‐マンザウ〕【森羅万象】
読み方:しんらまんぞう
「しんらばんしょう(森羅万象)」に同じ。「御主(あるじ)デウス—ヲツクリタマウ」〈日葡〉
Similar words:
万物 万有 天地 コスモス 大宇宙
Japanese-English Dictionary
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しんらばんしょう【森羅万象】
all things in the universe
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森羅万象
読み方:しんらばんしょう
(名詞)
[対訳] all things in nature; the whole creation
Hán Tôm Mark Dictionary
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