Japanese Dictionary
-Hide content森羅万象
読み方:しんらばんしょう
森羅万象とは、森羅万象の意味森羅万象とは、存在しているありとあらゆる物事や現象という意味のこと。わかりやすく説明すると、この宇宙に存在する全部ということである。森羅万象の「森羅」とは、森の木々が重なり、生い茂っている様子を指しており、「万象」は、あらゆるものを意味する。この二つの用語を組み合わせることにより、大地を覆いつくす木々のように、この世に存在するあらゆるものがどこまでも無限に広がっている様子、が語源である。英語表現はeverythingやallなどが挙げられる。
森羅万象の対義語、類語森羅万象の対義語は有象無象が挙げられる。また、類語は万有や天地、宇宙等などである。
森羅万象の例文、使い方「森羅万象そのほどを得たらん人こそ、よく馴れ、よく修行なさば、真の大通にもいたるべし」といった例からもわかるように、森羅万象という言葉は多様な和歌等で用いられてきた。現代文の例文としては、「私たちは森羅万象を考慮して行動しなければいけない」「人の悩みは森羅万象のように絶えない」などの使い方がある。
森羅万象という言葉は壮麗なだけに、使いどころを見極める必要性がある。多様し過ぎると陳腐な印象を与えてしまうこともあるので注意が必要である。森羅万象は宇宙とほぼ同義といっても良く、両者の用語を見極めて使い方をしっかり理解することが大事になる。また、宇宙のあらゆるものを表す森羅万象は、仏教絵画の素材になることも多い。その代表例が曼陀羅であり、森羅万象という言葉がよく視覚化されている。
(2020年7月21日更新)
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実用日本語表現辞典
森羅万象
読み方:しんらばんしょう
森羅万象とは、森羅万象の意味森羅万象とは、宇宙に数限りなく存在する、ありとあらゆる物事や現象のこと。すなわち、この世に存在するすべてのことを意味する。
森羅万象の語源森羅万象の語源は、言葉の成り立ちからひもとける。森羅万象は「森羅」「万象」の2つの言葉で成り立っている。「森羅」は「たくさんの樹木が茂って並ぶさま」を表すのが原義であり、転じて「数限りなく並ぶ連なるもの」の意となり、さらに「万物」の意を表すようになった。「万象」はすべての形あるものの意で、転じて「あらゆる現象」を表す。「万象」は「ばんぞう」「まんぞう」とも読み、鎌倉時代では「しんらまんぞう」という読み方が一般的だった。「森羅」「万象」どちらも「あらゆるもの」「あらゆる現象」という同じような意味を持つ類語で形成された四字熟語である。森羅万象は「法句経(ほっくきょう)」という仏典に由来する。
森羅万象の英語表現森羅万象を英語で表現すると、allthingsintheuniverse(宇宙にあるすべてのもの)やallnature(すべての自然のもの)が当てはまる。allthingsintheuniverseにおけるuniverseは宇宙という意味を表し、森羅万象の意味に含まれる宇宙を示す言葉として適当である。all以外にも、everythingという単語も森羅万象の「すべて」「あらゆる」という意に沿った単語である。everythingintheworld(世界中のすべてのもの)もしくはeverythingintheuniverse(宇宙のすべてのもの)という表現が森羅万象を表す。形式ばった表現では、nature(自然)と表現されることもある。森羅万象の解釈により英訳の表現も異なり、それぞれに応じた表現が当てはめられる。
森羅万象の類義語森羅万象の類義語には、「有象無象」「一切合切」「諸事万端」「天地万物」がある。有象無象は「有形無形のすべて」を意味し、森羅万象と共通の意味を持つ。ただし、同時に有象無象は、「数は多いが、雑多なくだらない人や物」という人や物をおとしめる否定的なニュアンスを含む意味での使い方が多い。森羅万象にはこうした否定的なニュアンスはないため、森羅万象の類語として使用する際はどういった文脈で使用されているのか吟味する必要がある。
一切合切は、「何もかもすべて」を意味する。「一切」「合切」ともに「残らずみな」を意味し、同意の言葉を重ね意味を強めた四字熟語である。森羅万象と同じくあらゆるもの全てを意味するが、森羅万象はより世の中を広く、大きくとらえる場合に使用されることが多く、特に科学や宗教、哲学の分野でよく使われる。一切合切の場合は何もかも残らずすべて、という意味から「何でもかんでも」といった意味が際立ち、節操のない印象も与える。
諸事万端は「さまざまな事柄すべて」という意味を持つ四字熟語である。言葉の意味としては森羅万象と同じだが、用法において諸事万端は「整える」という言葉が続くことが多く、主に事前の準備を抜かりなく行う意味が強い。天地万物は「天と地の間にあるすべて」を意味する。森羅万象は、人間の手の届かない部分にまで及ぶこの世のすべて、という神や宗教的な概念も含むことが多く、こうした意味における類語として、天地万物は最も意味が近いものである。
森羅万象の語を使った例文、使用例
大学では自然科学を学び、この世の森羅万象の謎を解き明かしたい草花の色の移ろいや風の匂いさえ変化する季節の移ろいに、森羅万象を肌で感じる思いがする宇宙の森羅万象に思いをはせると、自分の悩みがなんて小さなことなんだろうと気づかされる日本では八百万の神がいると言われている通り、森羅万象に神が宿ると考えられている悩みすぎると森羅万象ことごとくその悩みに関係しているように感じられる
例文を見ても分かるように、森羅万象は自然や科学、宗教や思想との親和性が高い。「この世のあらゆるものすべて」という意味に加え、「目に見えるものも目に見えないものもこの世にはある」という神秘的な意味合いも含まれていることが分かる。
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しんら‐ばんしょう〔‐バンシヤウ〕【森羅万象】
[1754~1809]江戸後期の狂歌師・戯作者・医師。江戸の人。本名、森島中良、のち桂川甫斎。通称、甫粲(ほさん)。狂号、竹杖為軽(たけづえのすがる)。平賀源内の門人で、2世風来山人と称した。洒落本「田舎芝居」など。しんらまんぞう。
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しんら‐ばんしょう〔‐バンシヤウ〕【森羅万象】
宇宙に存在する一切のもの。あらゆる事物・現象。しんらまんぞう。[補説]人名別項。→森羅万象
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デジタル大辞泉
しんら‐まんぞう〔‐マンザウ〕【森羅万象】
「しんらばんしょう(森羅万象)」に同じ。「御主(あるじ)デウス―ヲツクリタマウ」〈日葡〉
Japanese-English Dictionary
-Hide content
しんらばんしょう【森羅万象】
all things in the universe
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森羅万象
読み方:しんらばんしょう
(名詞)
[対訳] all things in nature; the whole creation
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