
Japanese Dictionary
-Hide content三省堂大辞林第三版
あかんぼう:-ばう[0]【赤ん坊】
〔体が赤みがかっているからいう〕
①生まれて間もない子。あかちゃん。あかご。あかんぼ。
②経験が少なく、子供っぽい人。
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デジタル大辞泉
あかん‐ぼう〔‐バウ〕【赤ん坊】
読み方:あかんぼう
1生まれて間のない子供。また、胎児や乳児期の子供をもいう。あかご。あかちゃん。あかんぼ。
2世間知らずの子供っぽい人。
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物語要素事典
赤ん坊
★1.生まれたその日に立ち上がり歩行する赤ん坊。『黄金伝説』3「聖ニコラウス」聖ニコラウス(=サンタ・クロース)は、生まれたその日、産湯をつかわせようとすると、盥の中にすっくと立った。『ジャータカ』「因縁物語」ボーディサッタ(釈迦)は、誕生の日に大地に立ち、北へ7歩あゆんで「私は世界の第一人者である。最年長者である。最優者である。これは最後の生存である。いまやふたたび生存に入ることはない」に始まる言葉(誕生偈)を発した〔*『今昔物語集』巻1-2に類話〕。『ヘルメスへの讃歌』ヘルメスは、生まれたその日に揺りかごを抜け出し、アポロンの飼っている牛50頭を盗み出した〔*『ギリシア神話』(アポロドロス)第3巻第10章に同記事〕。★2a.言葉を話す赤ん坊。『コーラン』19「マルヤム」16~35 未婚のマルヤム(=マリア)が子供を産み、一族の人々から非難される。マルヤムは「この子と直接話してほしい」と考え、子供を指さす。皆は「まだ揺籃の中にいる赤ん坊と、話などできるものか」と言う。するとその子供イーサー(=イエス)は、「私はアッラーの僕(しもべ)です。アッラーは私に啓典(=コーラン)を授け、私を預言者にして下さいました」と語り始めた。『神仙伝』巻1「老子」老子の姓は「李」である。一説に、母親が李(すもも)の木の下に行った時に、老子を産み落とした。老子は生まれるとすぐものを言い、李の木を指さして「これを我が姓となすべし」と言った。『天才バカボン』(赤塚不二夫)「しゃべりハジメなのだ」「ボロショイサーカスの天才児」バカボンの弟ハジメちゃんは天才児で、生後3週間で話をするようになる。パパは感心して、「わしゃ13ではじめてしゃべったのに」と言う〔*ただし「わしの生まれたはじめなのだ」では、パパは生まれてすぐ歩き「天上天下唯我独尊」と言うなど、ハジメ以上の天才児だったことになっている〕。『日本書紀』巻22推古天皇元年4月 聖徳太子は、母の皇后が宮中を巡行して厩(うまや)の戸口に到った時、誕生した。聖徳太子は生まれてすぐものを言うことができ、優れた智恵があった〔*成人すると、1度に10人の訴えを聞き分けた〕→〔声〕9b。★2b.生まれてすぐ予言をする赤ん坊。『小松左京自伝』第1章 太平洋戦争の敗色が濃厚になった頃。誕生したばかりの赤ちゃんが、「おぎゃー」と泣かずに、「日本は負けます」としゃべった、という不吉な噂が聞こえてきた。どこかの「咲かずの梅」が咲いたので、戦争は終わるという噂も流れてきた。*生まれてすぐ予言をするのは、→〔火事〕8aのくだん(水木しげる『図説日本妖怪大全』)と同様である。★2c.しゃべれるのに黙っている赤ん坊。『聊斎志異』巻11-439「汪可受」湖広の黄梅県の汪可受は、3度の転生を覚えていた。最初は寺で勉強していたが、他人の騾馬(らば)を横取りしたため、騾馬に生まれ変わった。次いで農家の子として生まれたが、生まれてすぐにしゃべったので、父母が「不祥だ」と言って殺してしまった。今世では汪秀才の家の男児として生まれ、誕生時から何でもよくわかっていたが、殺されないように用心して、ものを言わずにいた。彼は唖と見なされた〔*3~4歳を過ぎた頃、話すことも読み書きもできることを示して、父親を喜ばせた〕。★2d.「わたしの父母は、あなた方ではない」と言う赤ん坊。『和漢三才図会』巻第8・人倫親族「ふたご」ある書にこういう話がある。〔第26代〕継体天皇の12年(A.D.518)3月3日、椀子(まりこの)皇子が生まれた。生まれた時、すでに歯牙があり、6ヵ月でものを言うことができた。そして言うことには、「わたしの父母は、あなた方ではありません。吾が父は、三国の春香というものです」と。天皇が三国の春香を召して問うと、春香は「臣に一子がありましたが、去年の正月、年5歳で眠ったまま死にました」と答えた。天皇は、千町の田を添えて、皇子を春香に賜った。皇子は春香夫婦の家に住み、父母に対するごとく仕えた。*蘇生して、「ここは自分の家ではない」と言う人→〔蘇生者の言葉〕1。★3.生まれた時のことを知っている赤ん坊。『仮面の告白』(三島由紀夫)第1章 「私」は自分が生まれた時の光景を見た。産湯を使わされた盥の内側から見ると、ふちにほんのりと光がさし、木肌がまばゆく黄金でできているようだった〔*しかし「私」は午後9時に生まれたのであり、さしてくる日光のあるはずがなかった〕。『ブリキの太鼓』(グラス)第1部「蛾と電球」オスカルは、精神の発育が誕生の時すでに完成していた。彼は生まれ落ちるとすぐ、産室の2個の60ワット電球と、そこへ飛んで来た蛾を見て、「この子が3歳になったらブリキの太鼓を買ってやろう」という父母の会話を聞いた。★4a.抱くと重くなる赤ん坊。『梅津忠兵衛のはなし』(小泉八雲『日本雑録』)神の化身である女が、若侍・梅津忠兵衛に赤ん坊を抱かせる。赤ん坊はどんどん重くなって、250キロ以上にもなる。赤ん坊の重さはお産の重さであり、陣痛に苦しむ某家の母親の、まだ生まれていない赤ん坊を、梅津は抱いているのだった。梅津が「南無阿弥陀仏」と唱えると、仏が助けに来て、某家では赤ん坊が無事に生まれた。同時に、梅津の手の中の赤ん坊は姿を消した。*「出産の苦しみ」=「赤ん坊の重さ」と類似の発想で、「世界の苦しみ」=「わらんべの重さ」という物語もある→〔背中〕1aの『きりしとほろ上人伝』(芥川龍之介)。子泣きじじい(水木しげる『カラー版妖怪画談』)山奥で「オギャー、オギャー」と赤ん坊の泣き声がする。旅人が「どうしてこんな所に赤ん坊がいるのだろう」と思って抱くと、赤ん坊はしがみついて離れない。逃げようとしても、重さが50貫にも100貫にもなって、抱いた人は動けなくなってしまう(徳島県の伝説)。★4b.産女(うぶめ)の赤ん坊。産女(うぶめ)の伝説お産で死んだ女の幽霊を「産女」という。ある男が、正月14日の夜に便所に行くと、若い女の幽霊が現れ、「赤ん坊を抱いてくれ」と頼む。赤ん坊はだんだん重くなるが、男は我慢して抱く。女の幽霊は、「赤ん坊を抱いてくれた礼に、金が欲しいか、力が欲しいか」と問う(山形県最上郡豊田村)→〔二者択一〕1a。『今昔物語集』巻27-439月下旬の暗夜。産女が出るという川を、平季武が1人で渡る。無事に渡り終え、向こう岸から引き返すと、川の中程に産女が現れ、「これ抱け」と言って赤子を季武に手渡す。季武は赤子を抱き、岸へ向かう。産女は「子を返せ」と言って追うが、季武は取り合わずに陸へ上がる。館へ帰って見ると、赤子は木の葉に変じていた。『和漢三才図会』巻第44・山禽類「姑獲鳥(うぶめどり)」九州の人が言うには、姑獲鳥は姿も声も鴎に似ており、小雨降る闇夜に、燐火とともに姿をあらわす。子を連れた婦人に変じ、人に遇うと「子を負うてくれ」と頼む。恐れて逃げる人は寒気に襲われ高熱が出て、死ぬことがある。強剛な者が頼みを聞き入れて子を負うてやれば、危害は加えない。人家に近づくと背中は軽くなり、子は姿を消している。★5.天界や異郷の存在が、男の赤ん坊の形で地上に派遣される。赤ん坊は地上で成長し、天界へは帰らない。『古事記』上巻 高天原のアマテラスがアメノオシホミミに、「地上を治めよ」と命じた。アメノオシホミミが地上に降りる準備をしている間に、彼に新たな息子ニニギノミコトが誕生した。そこでアメノオシホミミに代わって、ニニギノミコトが地上に派遣された〔*嬰児の姿で降臨したと考えられる〕。ニニギノミコトは地上に降りた後、コノハナノサクヤビメと結婚し、そのまま地上にとどまった。『失楽園』(ミルトン)第3巻 天上界の王座に神が坐し、自らが創造した世界を見下ろして、「悪魔が人間を堕落させるであろう」と予言する。神の右手に坐す御独子(おんひとりご)が、「私が地上に降りて、人間たちを救いましょう」と申し出る。神は御独子に、「受肉し、処女の子として地上に誕生せよ」と命ずる〔*御独子はマリアの胎内に宿り、そこから赤ん坊として出現し、イエス・キリストとして地上で生を終える〕。『桃太郎』(昔話)ある所に爺婆がいた。婆が川で洗濯をしていると、川上(=異郷)から桃が流れて来る。桃の中からは男の赤ん坊が現れ、「桃太郎」と名づけられる。桃太郎は成長後、犬・雉・猿を供に鬼が島へ行き、鬼退治をする。桃太郎は宝物を土産に持って帰り、天子様からも褒美をもらい、爺婆に一生安楽な暮らしをさせた(青森県三戸郡)。*天界の釈迦は自らの意志で、地上に赤ん坊として生まれ出た→〔天人降下〕4aの『今昔物語集』巻1-1。★6.天界から女の赤ん坊の形で地上に送られ、成長後も地上にとどまって、天界へは帰らない。『瓜姫物語』(御伽草子)子のない翁・媼がいた。翁が畑の瓜を取って「このようなかわいい子を持てば嬉しかろう」と言い、媼が瓜を塗桶に入れてしまっておく。後、翁・媼は、天のはからいで子を授かる夢を見、塗桶を取り出すと、美しい女児が生まれていた。女児は成長後、守護代の奥方となる。翁・媼は国の総政所(まんどころ)をたまわって、豊かに暮らした。★7a.天界から女の赤ん坊の形で地上に送られるが、成長後、地上にとどまることなく、天界に帰ってしまう。『竹取物語』翁が竹の中から、3寸ほどの大きさの女児を見つける。彼女は美しく成長し、「かぐや姫」と名づけられる。帝をはじめ多くの男たちが求婚するが、かぐや姫はすべて拒否する。実はかぐや姫は、天上で罪を犯したため地上に送られたのだった。その償いの期間が終了し、8月15日の夜、月世界の天人たちが迎えに来て、かぐや姫は昇天した。★7b.赤ん坊が天に昇って星となった。『和漢三才図会』巻第1・天部「星隕(お)ちて石と成る」〔第7代〕孝霊天皇36年(B.C.255)正月、倭迹日襲姫命(やまとひそひめのみこと)が夫なくして孕(はら)み、奇児を産んだ。胞袋(えなぶくろ)は玉のようで、清通(すきとお)った中に男がいて、胞を破ろうとしていたが破れず、その夜、飛んで天に昇って星となった。今、銀河にある袋星(はららぼし)がこれである〔*袋星はどの星のことなのか不明〕。*『日本書紀』巻5の倭迹迹日百襲姫命(やまとととびももそひめのみこと)とは別の人物であろう→〔箱〕2。★8.赤ん坊に将来の進路を選ばせる。『紅楼夢』第2回 賈宝玉の満1歳の誕生日。「この子が将来、何に向くか試してみよう」と、父が、この世のありとあらゆる品々(=筆や硯などの文具、おもちゃの刀や弓、その他いろいろなもの)を並べた。すると賈宝玉は、文具や玩具には目もくれず、すぐさま手をのばして紅白粉(べにおしろい)・簪(かんざし)・腕輪などをつかんだ。父は「いずれ放蕩者になるのが落ちだ」と言って、ひどく立腹した。『子連れ狼』(小池一夫/小島剛夕)其之9「刺客街道」拝一刀は、赤ん坊の大五郎に、「手毬と刀のどちらかを選べ」と命ずる。彼は大五郎に語り聞かせる。「手毬を選べば、裏柳生に殺された母親(*→〔首〕7)のもとへ送ってやる。刀を選べば、父とともに刺客道を行くのだ」。大五郎にはまだ父の言葉は理解できないが、いったん手毬を見た後、大五郎は刀の方へ這い寄った。★9.母親による嬰児殺し。『ファウスト』(ゲーテ)第1部 10代の処女マルガレーテ(グレートヒェン)は、ファウストに誘惑されて身ごもる。彼女は、生まれた嬰児を水に沈めて殺し、牢につながれる。ファウストはマルガレーテを牢から救い出そうとするが、彼女はそれを拒否して、神の裁きに身を任せる(=処刑される)。*赤ん坊を川へ投げ捨てる→〔子捨て〕5。*子供を育てていけないので間引きする→〔堕胎〕3。★10.赤ん坊の幽霊、あるいは父親の幻想。『空の怪物アグイー』(大江健三郎)音楽家Dは、生まれた赤ん坊を障害児と誤診され、ミルクを与えず死なせた。赤ん坊は、死ぬまでにただ一言「アグイー」と言った。その後、白い肌着を着たカンガルーほどの巨大な赤ん坊アグイーが空を浮遊し、しばしばDの脇へ降りて来るようになった。Dはアグイーに手を差し伸べ、何ごとか話し合うこともあった。やがてDは自殺した。*赤ん坊の体内に麻薬を隠す→〔麻薬〕6bの麻薬ベビー(ブレードニヒ『ヨーロッパの現代伝説 ジャンボジェットのねずみ』)。*蛇を退治する赤ん坊→〔蛇退治〕2の『ギリシア神話』(アポロドロス)第2巻第4章。*赤ん坊の取り替え・すりかえ→〔取り替え子〕に記事。
Similar words:
孩児 緑児 幼児 嬰児 やや
Japanese-English Dictionary
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あかんぼう【赤ん坊】
a baby
・男[女]の赤ん坊
a baby boy [girl]
・赤ん坊みたいな
babyish/infantile
・赤ん坊扱いはよしてくれ
Stop treating me like a baby.
・赤ん坊のお守りをする
「take care of [look after] a baby/〔他人の子供・赤ちゃんを,その親の留守中に雇われて〕baby-sit
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赤ん坊
読み方:あかんぼ、あかんぼう
赤んぼ、赤んぼう とも書く
(名詞)
[対訳] baby; infant
Hán Tôm Mark Dictionary
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*Looking up names of animals, plants, people and places. =動物名・植物名・人名・地名を引く=