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Japanese Dictionary

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えいゑひ【酔】
〔名〕(動詞「えう(酔)」の連用形の名詞化)①酒、乗物などに酔うこと。よい。*宇津保(970‐999頃)祭の使「としごろ〈略〉きこえんと思ふこと、こよひゑひのついでにきこえむ」②ある物事に心を奪われて、本心を失うこと。心がくらむこと。よい。*観智院本三宝絵(984)中「つひに無明の酔をさますべし」*正治二度百首(1200)釈教「さとりえぬ浮世のゑひをさめぬ身にかりの情は誰れすすむとも〈源家長〉」

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よいよひ【酔】
〔名〕(動詞「よう(酔)」の連用形の名詞化)酒などに酔うこと。酔ったこと。また、その状態。えい。*天草本伊曾保(1593)女人と、大酒を飲む夫の事「yoino(ヨイノ)サメガタニヲヨウデ」

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よ・うよふ【酔】
〔自ワ五(ハ四)〕(「えう(酔)」の変化した語)①酒を飲んで酒気が全身にまわる。酒を飲んで正常な状態でなくなる。酒を飲んで正気を失う。酩酊する。〔文明本節用集(室町中)〕*浮世草子・好色二代男(1684)八「酔(ヨヲ)ふた㒵もせず見へける」②魚肉・キノコなどで中毒する。〔日葡辞書(1603‐04)〕③船や車など乗物に乗って、揺られて目まいがしたり吐き気を催したりして、気持が悪くなる。*交隣須知(18C中か)一「水疾トカイシテキテフネニヨウテシノウトイタシマシタ」④圧倒されて気持が悪くなる。のぼせたようになる。*日葡辞書(1603‐04)「チニyô(ヨウ)」*恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉二三「人込に酔(ヨ)ったとでも思ったであらう」(5)魅力的なものに心を奪われる。魅せられる。うっとりする。また、正常な判断力、平静な気持を失う。*妾の半生涯(1904)〈福田英子〉九「両親ともに恰も妾(せふ)の虚名に酔へる時なりしかば」

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えわ・すゑはす【酔】
〔他サ四〕酔わせる。人を酔うようにする。*宇津保(970‐999頃)楼上上「いみじう笑ひ給ひて〈略〉物もおぼえずえはし給へり」

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え・うゑふ【酔】
〔自ハ四〕(「よう(酔)」の古形)①酒によう。*古事記(712)中・歌謡「須須許理(すすこり)が醸(か)みし御酒(みき)に我恵比(ヱヒ)にけり事無酒(ことなぐし)笑酒(ゑぐし)に我恵比(ヱヒ)にけり」②(舟、車、駕籠(かご)などに乗り、その動揺によって)気分が悪くなる。*高遠集(1011‐13頃)「ころ舟にゑふ人ありと聞きつるはもたひに泊るけにやあるらん」③(魚肉やきのこを食べて)中毒する。*俳諧・田舎の句合(1680)二三番「鯖(さば)にこりず鰹(かつを)にこりず雪の鰒(ふぐ)〈略〉鰒数奇(ふぐずき)、さばにあてられ、鰹にえひての上暫く用捨有べし」④うっとりする。心を奪われる。*竹取(9C末‐10C初)「猛く思ひつる宮つこまろも、物にゑひたる心地して、うつ伏しに伏せり」(5)迷う。惑う。*正法眼蔵(1231‐53)行持下「祖師の遠孫と称するともがらも、楚国の至愚にゑふて、玉石いまだわきまへず、経師論師も斉肩すべきとおもへり」

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【酔】[漢字]
【酔(醉)】[音]:スイ
①酒や薬に、よう。「酔歌・酔臥(すいが)・酔客・酔漢・酔眼・酔狂・酔態・宿酔・泥酔・微酔・麻酔・乱酔・酔生夢死」
②心をうばわれる。「心酔・陶酔」

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