Japanese Dictionary
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おも‐むき【趣】
読み方:おもむき
1そのものが感じさせる風情。しみじみとした味わい。「冬枯れの景色も―がある」
2全体から感じられるようす・ありさま。「異国的な―のある街」「大陸とは―を異にした文化」
3言おうとしていること。趣旨。「お話の―は承知しました」
4聞き及んだ事情。ようす。「承りますればご病気の―、お案じ申しております」
5やり方。方法。「合戦の―はからひ申せ」〈保元・上〉
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実用日本語表現辞典
趣
読み方:おもむき
「趣」とは、風情・味わい・考えのことを意味する表現である。「趣」とは・「趣」の詳しい解説「趣」には複数の意味があるが、一般的には、風情や味わいといった意味で使用される。対象となるのは、景色や創作物など幅広い。また、人が持っている考えを指すという意味もある。考えの中でも、策略や良くない思考ではなく、どういったものを目指すのか、何を言いたいのかといった、何らかの意志を伴った考えに限定される。「趣」の発音・読み方「趣」の読み方は、「おもむき」である。他の文字と組み合わさって熟語となる場合は、「おもむき」とは読まず「しゅ」となる。「趣」の漢字「趣」という漢字そのものには、「急いで走る」という意味がある。「走」と「取」が組み合わさってできているが、その内「走」の意味が重視されている形だ。「趣」の活用変化一覧「趣」は、動詞「趣く」としても使用される。カ行五段活用であり、変化一覧は以下の通りである。
未然形「趣か」
連用形「趣き」
終止形「趣く」
連体形「趣く」
已然形「趣け」
命令形「趣け」「趣」の語源・由来「趣」の元となったのは、「面向き(おもむき)」という表現である。本来は特定の方向に向かうという意味であったが、心が向くという解釈から、風情や味わい、考えなどを意味するようになった。その意味に、「趣」の漢字が当てられた形である。「趣」と「趣き」の違い「趣」を名詞として「おもむき」と読む場合、「趣き」という風に、送り仮名を付けた表記となることがある。厳密には、「趣」のみで「おもむき」と読むのが正しく、送り仮名を付けるのは間違いである。ただ、送り仮名を付けた「趣き」も、慣用的に使用されることは少なくない。その場合、意味は「趣」と同じである。また、「趣き」は、動詞の連用形としても使用される。「趣」の類語「趣」の類語としては、「佇まい」や「雰囲気」が挙げられる。いずれも、空間が持つ空気感や風情を指す言葉であり、趣と置き換えても意味が成立する場合がある。「趣」を含む熟語・言い回し「趣がある」とは
「趣がある」は、工夫が感じ取れるという意味の表現だ。主に、風景や創作物などを褒め称えるために用いる。また、しみじみとした風情があるという意味合いで使用されることもある。
「趣がある人」とは
「趣がある人」は、心が惹かれる人や、発言に深みがある人などを指す表現である。「趣がある」は本来、人に対しては使用しないため、「趣がある人」という表現は、使用する人や状況によって意味が大きく変わる。
「趣深い」とは
「趣深い」は、「趣がある」とほぼ同義の言葉である。工夫や風情をより強く感じられるということを示す場合、「趣がある」ではなく「趣深い」が使用される傾向がある。「趣」に関連する用語の解説「趣味」とは
「趣味」は、人が仕事や義務などではなく、好んで行うことを指す言葉だ。また、ものごとが持っている味わいや風情を意味する言葉でもある。
「趣味の園芸」とは
「趣味の園芸」は、NHKで放送されている番組のタイトルである。趣味として園芸を楽しんでいる人をターゲットに、植物の正しい育て方を紹介している。
「趣旨」とは
「趣旨」は、ものごとの元となっている考えのことである。ものごとを行ったり作ったりする人の、狙いという意味合いも含まれる。「趣」の使い方・例文風情や味わいという意味の「趣」を使って例文を作ると、「枯山水の庭には、何とも言えない趣がある」「冬になって葉が全て落ちてしまった木々にも、趣が感じられる」「この観光地は、訪れる季節によって趣が異なるのが特徴だ」となる。考えという意味の場合は、「彼が作った建築物からは、情熱的な趣が感じられる」「これは前衛的な芸術であるため、どういった趣で作られているのか、私にはわからない」のように使用する。「趣」の英訳「趣」を英訳すると、「aura」や「taste」となる。「aura」は、人やものが放っている空気感を指し、「taste」は独特な空気感を意味する。また、豪華な風情という意味の趣は、「elegance」と表現することが可能だ。
(2023年1月26日更新)
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しゅ【趣】
読み方:しゅ
[常用漢字] [音]シュ(漢) [訓]おもむき おもむく
1心の 向かうところ。めざすところ。考え。「趣意・趣向・趣旨/意趣」
2おもむき。あじわい。「趣味/雅趣・興趣・詩趣・情趣・風趣・妙趣・野趣」
3仏教で、衆生が輪廻(りんね)の間に 行って 住む世界。「三悪趣」[名のり]とし
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しゅ【趣】
読み方:しゅ
仏語。衆生(しゅじょう)が自己の つくった業(ごう)によっておもむく 世界。六趣。
Similar words:
恩恵 恩寵 恵み 風雅 優雅
Japanese-English Dictionary
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趣
読み方:おもむき
趣き とも書く
(1)
(名詞)
[対訳] meaning; tenor; gist
(2)
(名詞)
[対訳] effect; influence
(3)
(名詞)
[対訳] appearance; aspect
(4)
(名詞)
[対訳] grace; charm; refinement; taste; elegance
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