
Japanese Dictionary
-Hide content三省堂大辞林第三版
まか・る[2]【罷▽る】
(動:ラ四)
①朝廷などの意向を受けて、地方または他所へ行く。「勅旨(おおみこと)戴き持ちて唐(もろこし)の遠き境に遣はされ-・りいませ/万葉集:894」
②許可を得て、宮廷または貴人の所から離れる。退出させていただく。おいとまをいただく。「憶良らは今は-・らむ子泣くらむそれその母も我(わ)を待つらむそ/万葉集:337」
③「行く」の謙譲語。貴所から他所へ、また、都から地方へ行く。「人のもとに-・れりける夜/古今:秋上詞」「雁の声を聞きて、越(こし)に-・りける人を思ひてよめる/古今:春上訓」
④「行く」の丁寧語。参る。「花見に-・れりけるに、早く散過にければ/徒然:137」
⑤「死ぬ」の謙譲語。「身-・る」「妾-・るといふとも/日本書紀:垂仁訓」
⑥他の動詞の上に付いて、
㋐謙譲・丁寧の意を表す。「-・り出づ」「-・り越す」
㋑意味を強める。「-・り通る」「-・り間違う」〔「任(ま)く」に対する自動詞〕
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デジタル大辞泉
まか・る【▽罷る】
読み方:まかる
[動ラ四]《「ま(任)く」に対し、支配者の命によって行動するのが原義》
1命じられて、都から地方へ行く。
「我が背子しけだし—・らば白たへの袖を振らさね見つつ偲(しの)はむ」〈万・三七二五〉
2お許しをいただいて、貴人のもとから、退去する。
「さて我は最早(もはや)—・るべきが、いずくよりか出ずべき」〈鴎外訳・即興詩人〉
「憶良らは今は—・らむ」〈万・三三七〉
3《去ってあの世へ行く意から》「死ぬ」の謙譲語。みまかる。
「—・るにおよんで気(いき)絶ゆる際」〈神代紀・上〉
4(平安時代以降、勅撰集などの詞書や改まった気持ちの会話・消息に用いる)主として話し手側の「行く」の意を、聞き手に対してかしこまり丁重に言う。まいります。⇔詣(もう)で来(く)。
「人のもとに—・れりける夜」〈古今・秋上・詞書〉
「久しく(女ノモトヘ)—・らざりしころ」〈源・帚木〉
5他の動詞の上に付いて複合語をつくる。
㋐《お許しを得て行動する気持ちから》謙譲・丁重の意を表す。「—・り越す」「—・り出る」
㋑《御免をこうむって勝手にやらせてもらう気持ちから》その動詞の表す動作・作用を強める意を表す。「—・り通る」「—・り間違う」
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