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Japanese Dictionary

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デジタル大辞泉
さぶら・う〔さぶらふ〕【▽候ふ/▽侍ふ】
読み方:さぶらう

[動ハ四]《「さもらう」の音変化》
1 身分の高い人や敬うべき人のそばに控える。お仕えする。また、宮中など尊い場所にいる。伺候する。
「女御更衣あまた—・ひ給ひける中に」〈源・桐壺〉
2 貴人のそばにうかがう。参上する。
「今日明日すぐして—・ふべし」〈源・夢浮橋〉
3 品物などが貴人のもとにある。お手もとに存在する。
「御前に—・ふものは、御琴も御笛も、みなめづらしき名つきてぞある」〈枕・九三〉
4 対話や消息に用い、聞き手に対して自己の存在する意をへりくだり、また、言い方を丁重にする語。「ある」「いる」の意の丁寧語。あります。ございます。おります。
「いかなる所にか、この木は—・ひけむ」〈竹取〉
5 (補助動詞)
㋐形容詞の連用形や断定の助動詞「なり」の連用形「に」などに付く。補助動詞「ある」の意の丁寧語。…でございます。
「あさましく—・ひしことは」〈大鏡・花山院〉
㋑動詞の連用形に付いて、その動作を丁寧に表現する。…ます。
「からい目を見—・ひて」〈枕・三一四〉
[補説] 丁寧語「さぶらふ」は平安中期ではまだ使用例が少なく、通常は「はべり」が用いられたが、平安後期からその使用が増して「はべり」と交替してゆく。中世になると、「さぶらふ」は「さうらふ」に変化するが、平家物語などでは女性語として用いられる。

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そうら・う〔さうらふ〕【候ふ】
読み方:そうらう
[動ハ四]⇒そうろう

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そうろ・う〔さうらふ〕【候ふ】
読み方:そうろう
[動ハ四]《「さぶらう」の音変化》
1身分の高い人のそばに控える。伺候する。「鈴の綱のへんに、布衣(ほうい)の者の—・ふは何者ぞ」〈平家・一〉
2「ある」「いる」の丁寧語。㋐対話や消息に用い、聞き手に対し、言葉遣いを丁重・丁寧に表現する。ございます。あります。「これなる磯(いそ)べに様(やう)ありげなる松の—・ふ」〈謡・松風〉㋑自己の存在をいう場合に、へりくだる気持ちをこめたり、重々しく表そうとする気持ちを含めたりする。おります。「いろをし、ここに—・ふ」〈徒然・一一五〉
3(補助動詞)㋐形容詞の連用形や断定の助動詞「なり」の連用形「に」などに付く。「…である」の意の丁寧語。後世は候文として、重々しく表現する消息文などに多く用いられた。…でございます。「何事にて—・ふぞ」〈謡・松風〉㋑他の動詞の連用形に付いて、その動作を丁寧に、また、重々しく表現する。これも候文に多用された。…ます。「国へ帰りて早一月にも相成り—・う」〈藤村・家〉「聞こえ—・ふ名馬を見—・はばや」〈平家・四〉
[補説](1)現代でも、時に候文の重々しい口調を利用して、冷やかすような表現として用いることがある。「若い者は、仕事は楽なほうがいいの、転勤はいやでそうろうのと、勝手なことばかり言う」などはこの例。(2)鎌倉初期ごろ「さぶらふ」から変化したが、平家物語では男性が「さうらふ」を、女性は「さぶらふ」を用いている。

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ぞうろ・う〔ざうらふ〕【▽候ふ】
読み方:ぞうろう
[連語]《断定の助動詞「なり」の連用形に、補助動詞「そうろう」の付いた「にそうろう」の音変化》…であります。…でございます。「身をまったうして敵を滅ぼすをもって、よき大将軍とはする—・ふ」〈平家・一一〉

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