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Japanese Dictionary

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デジタル大辞泉
マトリックス【matrix】
読み方:まとりっくす
1母体。また、基盤。
2母型。原型。
3⇒行列(ぎょうれつ)3

実用日本語表現辞典
マトリックス
英語:matrix
「マトリックス」とは、母体や基盤といった「別の存在を生み出す土台となるもの」を指しており現代では縦と横の項目から様々な形態を生み出すことから「数学の行列」のことを意味する表現。ビジネスではPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)などのマーケティング手法に使用され、IT業界でもテストケースで事象をパターン化する際に使われるほか、斬新な視点でも人気の映画『マトリックス』の作品名として有名な言葉である。
「マトリックス」の意味の中には、派生的なものとして有名になった「仮想現実」がある。前述した映画『マトリックス』は、キアヌ・リーブスが主演した1999年のアメリカのSFアクション映画だが、作品内では、コンピュータが作り出した仮想現実を「マトリックス」と呼ぶのだ。電子の世界では0と1の二進数ですべてが作られるため、数字に関連した「行列」と、子宮や母体など「生み出す機能」という意味を併せ持つ「マトリックス」が、コンピュータの作り出す「仮想現実」のイメージと重なって、名づけられたと言われる。また、イギリスの長寿SFドラマ『ドクター・フー』でも、1976年に放送された88話『DeadlyAssassin』で、知識が集積された仮想空間のことを「マトリックス」と呼んでいる。「マトリックス」の語源・由来マトリックスの語源は、ラテン語で「子宮」を意味する「Mater」に由来する英語の「Matrix」である。「何かを生み出すもの」という意味から、「母体・基盤」を意味するようになった。さまざまな物事や働きに対してマトリックスという名称が使用されるが、基本的には「生み出す機能」や「子宮のような形状」に関連したものに対して命名されることが多い。日本語への翻訳語も多く、「基盤」「基質」「発生源」「母体」「間質」など、各分野でそれぞれに訳語が当てられている。数多くの訳語がありながら、多くの場面で「マトリックス」というカタカナ表記が日本語として通用しているのは、ラテン語に由来する「何かを生み出すもの」という意味を含めて的確に表現できる訳語が、まだ存在しないからである。「マトリックス」の熟語・言い回し「マトリックス」には、さまざまな分野で使われる熟語・言い回しがある。
ゲルマトリックスとは
「ゲルマトリックス」には2つの意味がある。1つめの「ゲルマトリックス」とは、分子生物学や生化学で用いられる用語であり、ゲル電気泳動で高分子のDNA、RNA、タンパク質などを分離するために、高分子をふるいにかける作用を持つ物質のことである。ゲルマトリックスはゲル状の固体でありながら、さまざまな大きさのメッシュ状ネットワークを持つ多孔質のマトリックスを形成し、異なる大きさの分子をふるいにかける働きを持つ。
2つめの「ゲルマトリックス」とは、徐放性錠剤と呼ばれる薬を作る製法の一種である。徐放性錠剤は、成分がゆっくり溶け出して効果が長く続く加工を施した薬のことで、どのようにゆっくり溶け出すかという溶出の制御法によって、大きく4つの種類に分けられる。ゲルマトリックスは浸食溶解制御型とも呼ばれ、製造法の簡易さと、第三物質の添加によって溶出プロファイルを制御できるという点が特徴だ。ゲルマトリックス型を始めとした徐放性錠剤は、有効成分の血液中の濃度を調整することを目的として採用される製法であり、錠剤をそのままの形で飲むことが重要である。
「マトリックス図」とは
「マトリックス図」とは、問題解決の発想を得るために使われる図のことだ。解決すべき問題に含まれる事象・事柄を2つ以上抽出して縦軸・横軸に配置し、それぞれの要素の交点に相互関連の有無や度合いを表示する図である。2通りの使い方があり、1つめは交点を使って発想を得る方法だ。2つめは行または列ごとに出した集計を使って、全体の整合性を判断したり、解決への発想を得たりする方法である。プロ野球やJリーグなどの勝敗表も、身近にあるマトリックス図のひとつだ。別名「マトリックス表」とも呼ばれる。
PPMマトリックスとは
「PPMマトリックス(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント・マトリックス)」とは、ビジネスのマーケティング分野で、2×2マスのシンプルなマトリックス図を使って情報整理を行う手法の中で、代表的なものである。縦軸×横軸を「市場成長率×市場シェア」として、各企業の手掛ける事業の成長可能性がどの程度かを把握するために使う。資金や人材を投資する際の判断基準や、必要な施策を考えるためのもととなるデータとして利用する。
マトリックス組織とは
「マトリックス組織」とは、職能別組織と事業部別組織など、複数の組織を縦横に組み合わせて網の目状になった組織構造のことをいう。たとえば、ひとりの人間が製造部・開発部・営業部といった各職能別の組織に所属するのと同時に、特定のプロジェクトやエリア別の組織にも所属する。複数の組織に所属することで、指揮命令系統も複数になり、従業員を状況に応じて柔軟に稼働させられるというメリットがある。1960年代にアメリカのNASAがアポロ計画を進行する際、プロジェクトごとにマネージャーを配置し、機能別組織に対して連携するプロジェクトチームが横串を刺すように組織されたところから、一般に広まった。
マトリックス認証とは
「マトリックス認証」とは、セキュリティ認証の手法のひとつである。画面に表示された数字の表を、あらかじめ設定した位置と順番に従って、利用者に入力させる認証方法だ。画面に表示される数字の表は、アクセスするたびに変わるため、入力する数字も一度限りのワンタイムパスワードとなる。他者が近くにいても読み取られるリスクが少なく、パスワード流出の危険性が低いことなどのメリットがある。
細胞外マトリックスとは
「細胞外マトリックス」とは、細胞外基質、細胞間マトリックスとも呼ばれる不溶性の物質のことだ。英語名(ExtracellularMatrix)を、ECMと略して呼ぶこともある。人間を含む動物から植物まで、多細胞生物にとって、なくてはならない物質である。細胞外マトリックスの例としてよく知られているものにコラーゲンがあり、皮膚を始め体内のさまざまな場所に存在する。また、骨はカルシウムを中心とした物質で作られた堅いマトリックスの中で、骨を作る細胞が活動して作られているのだ。細胞外マトリックスはたんぱく質や無機質といった物質であり、生きてはいないが、生きている細胞が自由に活動するために不可欠な物質といえる。「マトリックス」の使い方・例文例文1:「この書類はよくできているが、文章だけでなくマトリックス図を用いて説明すれば、視覚的に理解できてもっとわかりやすくなるだろう」
例文2:「新規事業を始めるにあたって、PPMマトリックスで、自社の事業を分析・管理する。それぞれの事業にどれだけの資産・人員を投資するか判断するためだ」
例文3:「次回のプレゼンでは、このマトリックス図を用いて、新商品が業界内でどのような位置づけになるか、説明するつもりである」
例文4:「ピラミッド型組織には、指揮命令系統がひとつで、事業の意思決定がスムーズに進むというメリットがあるが、柔軟性に欠けるというデメリットもある。複雑なオペレーションに対応できる、マトリックス組織への移行を考えてみてはどうだろうか」
例文5:「自分たちのチームの強みと弱みを知るために、マトリックス図を用いて分析してみよう」
例文6:「それぞれスキルも課題も異なる部下の育成を、どのような方向性で進めたらいいのか悩むときは、マトリックスを使うといいだろう。私がマネジメントを始めたばかりの頃は、やる気と能力を組み合わせて部下の課題や立ち位置を把握できる、WillSkill(ウィルスキル)マトリックスが役立った」
例文:7「個人情報を扱うサイトでセキュリティを高めたいなら、認証方法はマトリックス認証を利用するべきだ」
例文:8「電流によるふるい効果によって、荷電分子にゲルマトリックスを強制的に通過させ、電荷や分子量などの物理的特性に応じて荷電分子を分離させる。それが、ゲル電気泳動法だ。」
例文:9「コラーゲンは細胞間マトリックスの一種だ」
例文:10「映画『マトリックス』を見て以来、自分の暮らす現実が電子仮想世界マトリックスかもしれない、という感覚が抜けなくなってしまった。奇想天外な想像かも知れないが、そう考えているのは自分だけではない。オックスフォードなど世界の有名大学でも、科学者や哲学者が電子仮想世界マトリックスの可能性について議論しているそうだ」
(2022年11月8日更新)

マトリックス
英語:matrix
「マトリックス」の基本的な意味「マトリックス」とは、母体・基盤のことを意味する表現。しかし一般的には数学の行列のことを指す。簡単に言うと、升目の中に並べられた、縦列と横列の数字がマトリックスである。生物学においては、ミトコンドリアの内部構造について言及する際に用いられる概念を「マトリックス」と呼ぶ。ミトコンドリアは生物の細胞に含まれている細胞小器官の名称で、外膜と内膜の二重膜構造になっている。その外膜と内膜の中間領域のさらに奥に、「マトリックス」と呼ばれる領域が存在する。数学や生物学など、学問分野によって「マトリックス」の使われ方や意味合いは多少異なる。「マトリックス」の語源・由来「マトリックス」は、子宮を意味するラテン語の「Mater」に由来する言葉だ。「マトリックス(映画)」とは「マトリックス(映画)」とは、1999年に公開されたアメリカの映画である。主人公のトーマス・A・アンダーソンことネオが、トリニティという謎の女性とめぐり逢い、自分自身が仮想現実の世界で生きていた事を知る。そして、モーフィアスという人物から、仮想現実に支配されている人々を救う救世主になると告げられ、様々な問題に立ち向かっていくあらすじとなっている。
主人公のネオはキアヌ・リーブス、トリニティーはキャリー=アン・モス、モーフィアスはローレンス・フィッシュバーンがキャストを務めている。監督・脚本を務めたウォシャウスキー兄弟は、日本のサブカルチャーを好んでいたということで、本作には日本のアニメや武道の要素が多く取り入れられている。当時の最新技術を駆使した映像表現も取り入れられており、バレットタイムと呼ばれるスローモーション表現が話題となった。「驚異の映像革命」と評された本作は、その後の作品にも大きな影響を与えている。
全世界で4億6,000万ドル以上の興行収入を記録し、アカデミー賞では4部門、その他にもサターン賞やBAFTA賞など様々な賞を総なめにした。2003年には続編の「マトリックスリローデッド」が公開された。監督と脚本はウォシャウスキー兄弟が引き継ぎ、キャストも継続している。興行収入は全世界で7億4,000万ドル以上を記録した。2003年には、マトリックスシリーズ第3作目に当たる「マトリックスレボリューションズ」が公開された。マトリックス3部作の完結編となる作品で、興行収入は全世界で4億2,000万ドル以上を記録している。
「マトリックスレボリューションズ」で一度完結したマトリックスシリーズであるが、2021年に第4作目に当たる「マトリックスレザレクションズ」が公開された。本作は主人公のネオが機械によって蘇生され、長い間マトリックスに繋がれていたという設定になっている。ネオとしての記憶は自作ゲームのストーリーだと思い込まされて、ゲーム開発者のトーマス・A・アンダーソンとして生活を続けていたところから、物語が展開していく。マトリックスシリーズは、物語が複雑ということもあり、ネットには様々な解説サイトが存在する。「マトリックス」の使い方・例文「マトリックス」はビジネスにおいても、よく用いられる言葉である。例文としては、「会議で使用するマトリックスを作成する。」、「ライバル会社をマトリックスにして、強みや弱みを分析する。」などが挙げられる。「マトリックス」を英訳すると、「Matrix」となる。「Matrix」は、母体や土台、基質などを意味する言葉である。
(2022年12月28日更新)

マトリックス(Matrix)
複数の信号を適当な割合で合成し別の複数の信号を得ること。マルチチャンネルオーディオにおいては、4チャンネルステレオ信号を2チャンネルのステレオレコードやFM放送で記録・伝送するためにマトリックス回路によってエンコードして2チャンネル信号に変換し、再生時に再びマトリックス回路によってデコードして4チャンネル信号とすることが行われた(4‐2‐4マトリックス方式)。マトリックス方式ではチャンネル間のクロストークが多くセパレーションが3dBという欠点があり改善のためにロジック回路が用いられたが、やがて映画の音声方式に利用されるようになり今日のサラウンド方式にも活用されている。

ウィキペディア(Wikipedia)
マトリックス
マトリックス(あるいはマトリクス)とは、元来「母体・基盤」を意味する言葉である。この言葉が指す具体的な事象・事物について、以下に述べる。
Similar words:
行列  マトリクス

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