
Japanese Dictionary
-Hide content三省堂大辞林第三版
におい:にほひ[2]【匂い・臭い】
〔動詞「匂う」の連用形から〕
①物から発散されて、鼻で感じる刺激。かおり・くさみなど。臭気。〔「かおり」が快い刺激についていうのに対し、「におい」は快・不快両方についていう。不快な場合の漢字表記は多くは「臭い」〕「花の-をかぐ」「香水の-」「玉ねぎの腐った-」「変な-がする」「薬品の-をかぐ」
②そのものがもつ雰囲気やおもむき。それらしい感じ。「パリの-のする雑誌」「生活の-の感じられない女優」「不正の-がする」「悪の-」
③日本刀の重要な見所の一。地肌と刃部との境い目にそって霧のように白くほんのりと見える部分。→沸(にえ)
④色、特に赤い色の映えのある美しさ。色が美しく照り映えること。「紅に染めてし衣雨降りて-はすとも/万葉集:3877」
⑤つややかな美しさ。はなやかな美しさ。「この(=若宮)御-には並び給ふべくもあらざりければ/源氏:桐壺」
⑥威光。栄華。「官位(つかさくらい)、世の中の-も何ともおぼえずなむ/源氏:椎本」
⑦染め色、襲(かさね)や縅(おどし)の色目で、濃い色から次第に薄くなっているもの。「蘇枋(すおう)の下すだれ、-いと清らにて/枕草子:60」
⑧「匂い縅(おどし)」の略。「萌黄の-の鎧きて/平家:7」
⑨描(か)き眉の、薄くぼかしてある部分。
⑩俳諧用語。発句または付句から感じとられる情趣。「今はうつり・響き・-・位を以て付くるを良しとす/去来抄」→匂付け
[句項目]匂い松茸、味湿地
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デジタル大辞泉
におい〔にほひ〕【匂い】
読み方:におい
1そのものから漂ってきて、嗅覚を刺激するもの。「香水の—」「サンマを焼く—」→臭(にお)い1
2いかにもそれらしい感じ・趣。「都会の—」「生活の—」→臭(にお)い2
3芸能や文芸で、表現の内にどことなくただよう情趣・気分・余情。
4日本刀の刃と地肌との境に現れた、白くかすんだように見える部分。→沸(にえ)
5染め色、襲(かさね)の色目や鎧(よろい)の威(おどし)の配色で、濃い色からしだいに薄くなっていくもの。ぼかし。
6「匂い威(おどし)」の略。
7視覚を通して見られる、鮮やかに美しい色合い。特に、赤色についていう。
「もみち葉の—は繁し然れども妻梨の木を手折りかざさむ」〈万・二一八八〉
8人の内部から立ち現れる、豊かで生き生きした美しさ。
「—多く見えて、さるかたにいとをかしき人ざまなり」〈源・空蝉〉
9はなやかで、見栄えのすること。威光。栄華。
「官(つかさ)、位、世の中の—も、何ともおぼえずなむ」〈源・椎本〉
10声が豊かで、つやのあること。
「答へたる声も、いみじう—あり」〈とりかへばや・一〉
[補説]1、2について、ふつう、好ましいものは「匂い」、好ましくないものは「臭い」と書く。
[用法]におい・かおり——「バラの甘いにおい(香り)が漂う」のように、鼻に感じるここちよい刺激については相通じて用いられる。◇「におい」は良い・悪い・好ましい・不快など、鼻で感じるものすべてについていう。「いいにおい」「アンモニアのにおい」「魚の腐ったようなにおい」◇また、そのもののうちに漂う雰囲気についてもいう。「生活のにおいの漂う文章」◇「香り」は鼻に好ましく感じられるものに限って使われる。「馥郁(ふくいく)たる香り」「香(こう)の香り(薫り)を楽しむ」。また、そのものからおのずから出てくる感じについてもいう。「芸術の香りに満ちた町」
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*Looking up names of animals, plants, people and places. =動物名・植物名・人名・地名を引く=